11月28日 根本的な解決策が無いものか

帯広は、この冬初めての本格的な雪となりました。全道的にこれから大荒れの天気になるとのことです。
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昨日の日経新聞によると、世界的に農産物の国際相場が上がっているようです。デフレ状況下で企業は最終的な商品価格に原料の上昇分を上乗せしづらく、企業収益を圧迫するとのことが記事の内容でしたが、目先的な問題で考えると国内農産物の価格差が縮小するとも言えますが、もっと長期的な見方で考えるとそれだけ食料が投機の対象物になっている証ともいえます。

 このような時期に唐突に出現したTPP(環太平洋貿易協定)問題の答えを出さなければいけないことは非常に難しい問題であると同時に過去にもあったGATTウルグアイラウンド後の国内農業政策のようなものがどれほど国内農業に力強さを与えたか甚だ疑問に感じます。

 先日、取引先の酪農家さんとの話で、今年の異常ともいえる猛暑の影響で生乳生産が目標を達成できない酪農家が増加するのではという話になったのですが、この問題にしても過去に何度も生乳の過不足を繰り返し、そのたびに目標オーバーでペナルティーだの、目標を達成できなかった酪農家は責任が無いのなかなどの議論を繰り返しています。
 
 生産現場レベルでの様々な事情や昨今の急激な気象の変化も理解できます。それ故に単年度限りで生産枠をきっちりと誤差なくキープするということは神業に近いことなのかも知れません。
 生産枠に関しては、この時期のプロ野球選手の年俸契約じゃありませんが、単年度契約よりも安心して取り組める複数年契約的な生産枠の割り当てといった仕組みの導入など考えることはできないものでしょうか。

 TPP問題がどのような解決をするのかわかりませんが、やはりこの国に単に食料自給率の向上などといった、どこかの省庁のための保身的なうたい文句や政権政党が変わろうとも世界的な変化に振り回されないブレない食料政策のための根本的な理念が無いことが問題なのかも知れません。

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