《事例13》平成29年8月 食べて健康になれる大根つくりをめざしています

2019年4月12日
(有)大石農産

十勝地方南部にある大樹町、最近話題となった民間初のロケット打ち上げ会社のすぐ近く、浜大樹の海岸からわずか2kmほどに(有)大石農産さんがあります。

真夏でも冷涼なこの地域は、朝の畑には海のミネラルを含む海霧が舞い降ります。今年は大根28haと、蕎麦80haを栽培していますが、(有)大石農産さんではそれぞれ「清流大根」「十勝海霧そば」という商品名でブランド化し販売している大石冨一社長に「清流大根」に込めた思いを伺いました。

大根の健康を人の健康に例えると、必要な栄養分をバランス良く与えることで作物の健康は保たれます。作物の為に必要な栄養分を過不足なく土壌に補い、土の栄養バランスを整えることを目的とし、土づくりは環境に負荷を与えない良質な有機質肥料を基本として、不足分を化学肥料を用いて大根の健康管理を行っています。
その様にして「元気野菜」を育てることにより私たちが食べて健康になれる大根づくりを目指しています。基本的には肥料を与えすぎない自然の力を生かした農法です。

かねてより有機質肥料を主体として施肥を行い、農薬の使用量も必要最小限とし硝酸態窒素の含有量を出来る限り低減した大根づくりを実践するために、植物から抽出した酵素を使用されていましたが、今年から微生物が生成し活性化した「唐津酵素」をご使用頂いています。

内陸より涼しいとは言え例年より暑い日が続いた今年の夏に於いて、収穫前後に必ず測定する硝酸態窒素の数値が、目標の1,000ppm以下をほぼクリアし、500ppm以下にまでに低減することもたびたび記録されました。
通常の大根栽培においては3,000ppm~5,000ppm以上も含有することも珍しくない暑い季節に最小限まで低減された大根は、細胞が緻密で糖度が高く、苦み、えぐみの少ない大根に仕上がりました。
窒素を過剰に吸収することによって発生し、この時期の大根生産に致命的な損失をもたらす軟腐病や生理障害も減少しています。

さらに努力と経験を重ね、品質の高い(有)大石農産ブランドの健康な大根を、今後も作り続けて行きたいと大石社長は考えています。

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