4月1日 生産調整の匂い?

今日は4月1日、新年度のスタートです。
気持ちを新たに今年度も頑張っていこうと思いますが、現場周りをしていて最近の酪農情勢、どうも怪しい状況になってきているような感じがします。
 
 聞くところによると乳製品(バター、脱脂粉乳)などの在庫が積み重なってきており、また生産現場では特に大規模牧場などで新たな施設投資による規模拡大も進んでいるようです。
  どうみても生産調整前の駆け込みでの実績作りのように見えるのですが。当然乳牛価格も高騰を続けています。
 
 世界的な経済危機と先行きの不透明な中で消費者の財布のヒモは固くなり、国内では人口の減少となれば、牛乳の消費が右肩上がりで伸びていくようには思えません。
 昨年は飼料価格の高騰の影響で府県などで離農が増え、その分の生産は北海道が担っていくような流れになっているようですが、全体需要と生産バランスはうまく取れているのでしょうか。
 
 生産現場を見ていると、そんな世の中の流れより我が農場が生き残っていく事が大事で消費の面まで考えて生産をしているようには思えません。
 先日、開催された和牛セミナーの中でも景気の悪化と全体消費を見通していない一方的な生産過剰が、今日の和牛価格の低下をもたらしたのも一つの原因だと言っていました。
 
 食料自給率が40%の国でも国民の胃袋の中が40%しか満たされていないわけではありません、海外から入ってくる食料と自国内での生産バランスを取っていくのは間違いなく日本のお役所の仕事だと思いますが、生産現場同士が自らの首を自らが絞めているように感じるのは私だけではないはずですが。

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