10月16日 オールインワンスラリーを目指して

リン酸肥料の価格が、また上がりそうな気配です。8月に中国化学鉱業協会は第12次5ヵ年計画(2011~2015年)に合わせた「化学鉱業発展計画」を公表、リン鉱石を従来とはケタ違いの重要資源に位置づけ生産規制を強化するとともに、備蓄制度も創設する方針を打ち出した。
(9月6日付け化学工業日報より)

農業生産にとって非常に重要なリンは、その原料となるリン鉱石を100%輸入に依存しています。その輸入先もアメリカが1990年代後半にリン鉱石そのものの輸出が禁止になり、日本は現在中国から多くのリン鉱石を輸入していますが、第2のレアアースになりかねない状況があります。

当社では、以前よりリン酸肥料を「骨炭」という形で、商社を通じて輸入販売を行って来ましたが、今年から日本国内にある製糖工場(残念ながら北海道内の製糖工場では製糖原料が違うため骨炭は使っていません。)で原料糖のろ過に使用された後の回収骨炭に切り替えました。回収骨炭ということで価格的にも安く、肥料成分は従来の輸入骨炭と変わりません。

ただ、回収骨炭ということで、粒子サイズがバラつくのが難点で、特に微粒子状(測定したところ20ミクロン程度)のものはハンドリングも悪いのですが、逆にこの微粒子状ということを活用してスラリーストアに直接投入しスラリーに不足するリン酸を補給してやろうということになりました。

 

 

 

 

 

 
当社の取引先の広尾町にある(有)ミックランデーリィさんに協力してもらい先日、投入試験を行って来ました。3,300㎥もある巨大なスラリーストアに、もうもうと骨炭の煙が舞い上がります。

とりあえず、スラリーを攪拌しながら投入しましたので、後日、これがどれだけ沈殿しているかを確認します。

 

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