最近の北海道新聞に北洋銀行が農畜産物担保融資を拡大との記事が載っていました。近年、我々農業経営部会でも市中金融機関を招いての農業金融問題に関する例会を幾度か開催し、昨年末には北洋銀行と流動資産担保融資(ABL)の説明を受けました、今回は残念ながら農業経営部会員ではないのですが十勝管内第一号の例として足寄町内の牧場に北洋銀行単独で1億円の融資枠を設定したというものです。
今までの農業金融は農協組織が一手に引き受けており、担保などの絡みから一般の金融機関が事実上融資を出来ないような状況でもあり、また農業者も積極的に一般の金融機関へ融資の申し込みをすることさえなかったわけですが、近年の制度改正により在庫などにも担保登記できるようになり不動産担保に依存しないABLの利用として農業が格好のターゲットになってきたのではないかと思われます。ただすべての農家がこのような形態の融資を受けることが出来るかというと、そう甘くは無いはずで過去の経営実績や財務管理、今後の経営展開などについても農協金融よりもその査定は厳しいのではないかと思われます。どんぶり勘定で農業経営をやっていける時代はもう終わりました。これから生き残っていける農業者に求められる条件として財務管理能力は当然のことではないでしょうか。