6月5日 農薬で被害を受けるのは誰か?

 春の撒きつけ作業も概ね終盤に掛かっているようです。これからは除草剤を散布したり、カルチを入れたりと管理作業入っていきます。
 鹿追町ではコントラクターによる一番牧草の刈り取り作業も始まりました。

 一部の無農薬栽培を除き、現代の農業においては農薬、除草剤の利用は必要不可欠です。もちろん便利だからと言って、湯水の如く薬の使用をすることは論外です。人間が風邪を引いた時などに一時的に薬を使用する程度は何の問題もないはずです。
  3年前から施行された国のポジティブリスト制度は全ての作物においての農薬の使用規制が対象になりますが、海外から輸入される農産物に対しての取締りを強める側面もあると考えられます。
 しかしながら最近の報道によると景気の低迷により消費者の低価格傾向に指示され、一時的に輸入量が減少していた中国産の野菜の輸入量が増加に転じているようです。
 もちろん輸入検疫や残留農薬検査をパスしたものしか流通できないわけですから、輸出国側とそれに関わる商社の管理体制が余程、完璧に行われている証なのでしょう。
 
 現在、流通している農薬と言うのはメーカーの技術開発も進歩し、昔の薬と比較してはるかに残留は低くなっていると聞いたことがあります。
 また以前、農家のための減農薬の本を書いた著者の話の中で、仮に適正使用状況下で農薬を使用し残留があり、その被害を受ける消費者の被害を1とした場合、その作業を行った農家は1万倍の被害を受けていると聞きました。
 
 農薬散布の作業を行った後、農家の人が気分が悪くなったと言う話を聞くことがあります。
農産物の残留農薬被害などのレベルではないはずです。
 ポジティブリスト制度の順守も勿論のこと、自らの健康も考え防除作業を行わなければなりません。

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