広尾町のゼンキュウファームさんへ、年明けのあいさつに伺ってきました。牧場主の久保善久さんはラグビーの全日本高校選抜にも選ばれたことのあるスゴイ方です。九州宮崎大学の農学部を出て酪農家になることを目指し北海道内の牧場で実習を積み重ねここ広尾町で新規就農をされ30年ほどになり、現在は広尾町の森林組合の組合長を務めています。私も先代からの長いお付き合いをさせていただいています。
ちょうど伺った日に奥さんの悦子さん曰く、飼っている馬とご本人の運動不足解消のため?乗馬の最中でした。奥さんの悦子さんは名古屋出身で帯広畜産大学を出て帯広の飼料販売会社に勤めた後、善久さんのところへ嫁がれました。
ゼンキュウファームさんは、広尾町内の酪農家の経営規模としてもおそらく下から数えて何番目になるのでしょうが、出来るだけ季節分娩に近づけた放牧を中心とし生産形態です。
私自身も、昔からゼンキュウさんに、元来、牛という動物は人間の食べない草を食べることによってミルクや肉を生産する生き物なんだと、今でも私自身の穀物に出来るだけ依存しない酪農という考え方の基本を教えてくれた人です。
奥さんの悦子さんは、そのように生産されたミルクから、セミハードタイプのチーズを作り、週末だけ営業するお店をやっています。
ご本人曰く、あくまで趣味の範囲なので、たくさんチーズを生産して販売を中心していくつもりもなく、毎日の牛の世話や、馬に乗ることが自分に一番合っているライフスタイルだといいます。
二人の息子さんは現在、沖縄と九州の大学へ行っており、いずれ帰って来るかどうかは分からないが、その判断は彼らに任せているといった、あくまでマイペースを貫いている久保さんご夫婦です。