10月19日 試験場だけの責任?

昨日の「秋華賞」、藤原英昭厩舎のブロードストリートは、牝馬3冠を狙ったブエナビスタの降着により惜しくも2着でした。戦前の予想通りの展開でレッドディザイアとブエナビスタはやはり実力どおりのレースでした。

今朝の北海道新聞のオピニオン欄に道立畜産試験場の小関忠雄場長の投稿記事が載っていました。今までの日本の畜産に対する試験研究機関の方向性の誤りを認めた内容でした。
 
 農業の世界において試験研究機関の生産現場に対する影響というものは大きい物があります。昨今の人気の高い北海道産米の品種改良は試験場が中心となって作り上げられました。
 
 今日の輸入飼料依存の施設型畜産は圧倒的な量の北米型の畜産技術情報とハード、そして日本の優秀な商社や飼料メーカーの過剰ともいえる販売競争によって作り上げられました。
 肉牛においては穀物を与えず、牧草などの粗飼料をメインにすると格付け上の肉質の低下につながり経営が成り立たなくなってしまいます。

 穀物を大量に与えることにより、真っ白い脂とやわらかい肉質を好んだ人は誰でしょうか?

今年の輸入穀物は円高、好天や遺伝子組み換え技術の普及などにより豊作が見込まれているようで飼料価格の低下にもつながりそうですが、一時的な状況だけに振り回されることなく試験研究機関には日本の畜産が持続できる研究・技術普及活動を期待します。

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