今朝は、かなり冷え込みました。それでも11月2日から1週間ほど高温に関する注意報が発令されています。昔はこんな季節に高温に関する注意なんてなかったですよね。
酪農家さんの、牧草収穫もいよいよ大詰めを迎えているようですが、11月に入ってからの高温ともなればせっかく冬眠に入ろうとしている牧草もまた伸び始めるのではないでしょうか?
最近、複数の酪農家さんから同じような話を聞きました。それは牛の頭数や経営規模の拡大方向で進んできた一方、肝心の粗飼料が決して良いものが作られていないという内容のものでした。草地更新をしてもしばらくすると、すぐに雑草が混入し植生が悪化してしまったり、収穫もコントラクター利用などで早くはなったのだが、その割には粗飼料の質は向上していないというのです。
粗飼料以外のエサに関しては、現在の飼料設計もかなり充実しているせいか、よほどのことでもない限り大きくバランスを欠くことは無いようですが、その分、粗飼料の質が牛群の疾病障害の発生や様々なストレスに対する抵抗力の差となって現れ、獣医さんと毎日顔を合わせることになるのか、疎遠になるのかの別れ道になります。
良質な粗飼料を生産するための土つくりは一朝一夕で出来るものではありませんが、飼料だって立派な作物です。このオフシーズンの間、もう少し原点を見つめ直してみてはいかがでしょうか?