師走に入りました。今年は衆議院の解散総選挙でいつも以上に慌ただしい年の瀬になりそうです。
先日、第29回目のグラスファーミングスクールに参加してきました。このグラスファーミングスクールは年に2回開催され、春は北海道内の牧場で土壌や草地のフィールド学習をメインに。秋は札幌で財務、経営理念、複合経営、投資など様々な分野の専門家を招いて酪農経営の座学を行います。
参加者は北海道内は元より最近は本州からの参加者される酪農家さんもいます。アルコールを入れながら真夜中まで行われる”夜なべ談義”はそれぞれが抱える悩みを解決するヒント盛りだくさんです。
最近、あらゆるメディアを通じて年末の需要期に向けてバターが足りないと報道されています。様々な原因がありますが、何と言っても一番大きな原因は酪農家の担い手不足です。
現在、日本国内の総酪農家戸数は1万9千戸ほどと言われていますが、この10年ほどの間では1万戸あまり、実に35%も減少しました。この減少率は尋常ではない数字です。
酪農家の戸数が減少した分、法人経営などの大規模牧場がその生乳生産をカバーして来ましたが、適正な労働力の確保や、為替相場の変動による飼料や資材価格の高騰などで、それも思うようには進んでいないのが現状です。
このまま酪農家戸数が減少していくとどのようなことが起きるのでしょうか。
家族経営の小さな牧場が無くなることは地域社会においても決して良いことではありません。かと言ってボランティアや補助金ありきの酪農経営で良い訳もありません。先が見えない、漠然と将来が不安などと考える前に前向きで意欲溢れる参加者が多く集うグラスファーミングスクールに参加してみませんか?