11月4日 学校・家庭・地域の連携を考える集い

北海道新聞紙上で「教育 希望を求めて」という取材の連載をやっています。11月2日の第6部 「再生へ こう考える」で東京都杉並区立和田中学校で初の民間出身の藤原和博校長先生の事が出ていました。
 非常に興味を持って読んでいたところ、タイムリーにも昨日、帯広市と教育委員会の主催で藤原先生の講演会があるとの連絡があり、早速、講演会に行ってきました。
 講演のテーマは「学校を核に地域を再生する!」で、民間出身の幅広い視野と経験を基に熱く語られました。

 藤原先生曰く、成熟した社会において学校はすでに機能低下を起こしており、決してそれは学校長を初めとする教員だけでは手に負えない状況になっており、地域の住民が一丸となって学校をサポートしていかないと学校教育の再生はありえないということでした。
 なぜ学校の機能が低下していったかについては、経済力の上昇に伴い家庭の購買力も上がり、学校の持つ物質的な魅力が減少し、学校自体がまぶしい存在ではなくなったこと、また、教師と父兄間の学歴差が無くなり、教師に対する尊敬の念も薄れてきた。そして情報化社会の典型的な表れとして、莫大なお金を使ったテレビ放送の影響が子供達の脳の認識構造自体に大きな変化をもたらしている事も無視できないそうです。
 ちなみに中学校の国語の年間授業時間は100時間であるの対し、1日3時間テレビを見るとすると年間1000時間、子供がどちらの言葉を覚えていくかといえば、それは火を見るより明らかであると言わざるを得ないという事でした。

 講演を聴き終わったあと、成熟した社会の中に置かれている日本の農業の抱える問題と学校教育の抱える問題がどこか、かすかに似ているような感じを受けました。

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