6月23日 人間が幸せにならない農業の共同経営

 国際競争力を高めるためだとか、後継者問題を解決するためだとか、補助金を出しますとか、共同法人化を促すために多くの甘い言葉が、飛び交っています。もし、私のこのブログを読んでいて共同経営や共同法人化を考えている方がいたら、私ははっきりと、自分や家族の幸福を考えるなら、絶対に共同経営はやめなさいと言いたいです。

 先日、ある出来事で農業の共同経営は絶対にうまくいかないとの確信を得ました。なぜこうなってしまうのだろうと考えましたが、そもそも良かれ悪かれ、好きな形態の経営をやって来た、
一国一城の主同士が、翌日から一隻の船に乗ること自体が無理なのです。一艘の船に複数の船頭はいらないのです。
 百歩譲って、当人同士達が主従関係を認め合ったとしましょう、しかしながら
私が出会った多くの例で、本人の不満よりも奥さん、ご夫人たちの不満がその起爆剤となって問題がおきている例も見受けます。
 
 社長のマネジメント能力に問題がある例も良くあります。人事管理、労務管理など全ての経営の責任が社長にあるのです。果たして今までの家族経営の中でそのような訓練をしてきたでしょうか、もしくは社長に就任した事をきっかけに一般企業経営者と同様な組織をまとめ上げ事業を営んでいく勉強をしているでしょうか。どこかの組織に経営をおんぶに抱っこにまかせっきりになってはいないでしょうか。

 私の周りの多くの共同経営を目指した人たちが後悔しています。
あまり過激な具体例をこのブログ上で書くことは出来ませんが、共同経営を解消できた人はまだ良い方で、辞めたくても辞める事が出来ない人がたくさんいます。
 
 今一度、農業の家族経営の良さを考えてみてください。

先日、うまく行っているのだろうと思っていた、とある共同法人の役員が、奥さんと離婚してしまった話を聞きました。「何のために共同法人化したのだろう。」と言った、その言葉がとても重く響いています。

ページトップへ戻る