10月3日 生産者の直売店

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最近、十勝でも増えてきた生産者の直売店、当社の骨炭を使用していただいている音更町の土井農園さんは音更町内に2店の直売所を通年で開いています。
 土井さんは、古くから大規模な経営を目指し直接本州市場との取引。現在ではメジャーになったナガイモ栽培にいち早く取り組んだりと、かなり先進的な経営をしてきたそうですが、市場価格に振り回されたり、様々な困難な状況にぶつかったりとした中、あるきっかけで、自分で生産したものを直接消費者の方たちに買ってもらおうと、直売一本に絞って今年で8年目になったそうです。

 直売店を始めた頃は、今で言う履歴として、使用している肥料や農薬などの表示をしてお客さんの信用を得ようとした時もあったそうですが、現在、土井さんの直売に買物に来るお客さんでそのようなことを聞く人はほとんどいないそうです。
 結局のところ、土井さん曰く、お客さんが求めているものは新鮮でおいしく、「何か分からないけどここのモノは他とは違う」と、お客さんに感じてもらえるモノ作り、そのための土作りしかないといいます。結果として、薬や肥料の使用は減って行くようで、最近やっと納得できる土の状態になってきたといいます。
 さらにすごい事は、たとえばトウキビなど出始めの頃であろうが、1本50円、大根も1本40円という低価格を貫き通している事です。
 それでも年間の売上高は2店あわせて数千万にもなるそうで、今後の気象状況の変化によっては米の栽培にも取り組んでみたいとの夢も語ってくれました。
 正直言って、決して立派な(失礼!)直売店ではないのですが、そこに行けば必ず新鮮でおいしい野菜や果物が手に入るということで口コミでお客さんの数は確実に増えているようです。
 
 色々なことに挑戦したきた土井さんは、今年で60歳を迎えたそうですが、いつ伺っても前向きで、永年農業をやってきた中で、今が一番毎日楽しいと良く言われます。なんとなく閉塞感が漂っている農業界ですが、これだけやりがいのある農業経営をもっと多くの方に感じて欲しいとつくづく感じました。

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