2月5日 農業経営部会2月例会 GAPの活用法とは?

暦の上では立春を過ぎたとはいえ、北海道の寒さはまだまだこれからがピークを迎えます。

今夜は農業経営部会の2月例会が開催されました。今月の例会はGAP(農業生産工程管理)について勉強しようということで帯広出身でNPO法人日本GAP協会の武田泰明専務理事を講師に迎えました。
そもそも一般企業においては製品の品質や製造段階における作業工程や労務管理などはごくごく当たり前のように行われていることですが、永年に渡り農業生産現場に関わっている私にとっても果たして農業の世界ではそれらのことがしっかりと行われているのか、常日頃から農業生産現場を周っていて疑問に感じることが多々ありました。

決してGAP認証に取り組んだからと言って自らの生産物が売れるという訳ではないのですが、この農業生産現場には今までがあまりにもそのような生産を管理するものが無さすぎたように思われます。
自ら生産した農産物を自らの手で加工販売するのであれば勿論のことですが、JAなどに出荷するための作物別の生産部会にしても生産工程をしっかりと管理し、生産物の均一化を図ることは組織的な生産においても非常に重要なことでは無いでしょうか。
大手流通業と取引する際の先方のリスクヘッジとしての要求という見方も否定は出来ませんが、労務管理と言った面でも全国で毎年農作業中の事故で400人もの人が亡くなっていること自体の予防に繋がるのであれば決して認証を受ける受けないだけの問題ではなく自らの経営を守ると言う考え方に立てば取り組んでみる値はあると思われます。

EU諸国などでは、GAP認証が所得補償を受けるための一つの規準であるとの話も聞きました。まだJGAPでは畜産の規準はないようですが、最近は家畜糞尿が適正に管理されずに事故が発生しているという実態もあるようです。
自分の農場経営を安定的に持続させるためにも法人農場であれ、個人農場であれ全ての農業者がこのGAPは勉強してみる必要はありそうです。

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